特許を申請して無事審査が終わり、特許料を納付して、いつ特許になるのかとワクワクしているところに届くのが特許証です。特許証ってどんなものでしょう？何のためにあるのでしょう？

ここでは特許証について全体的にご説明しつつ、「失くしてしまったら？」「特許権者が変わったら？」等のよくあるご質問にもお答えしていきたいと思います。なお、実用新案、意匠、商標の場合は「登録証」になりますが、内容はほぼ同じですので、ここでは特許証のみを取り上げます。

特許証ってどんなもの？

特許証は何のため？

特許証とはズバリ！！！………だたの賞状です。何のためにあるのかときかれれば「名誉のため」でしょうか。特許証を持っていることが特許権者であることの証明になるわけではありませんし、持っていなければ権利が行使できないわけではありません。ですので、もし失くしてしまったとしても焦らなくて大丈夫です。

※ただし、これはあくまでも日本の特許証の話です。外国の特許証については、国によって手続や権利行使の際に特許証（登録証）原本の提出が求められる可能性がありますのでご注意ください。

特許証Ｑ＆Ａ

Q１．特許証の内容が間違っていたら？

「特許証の内容が間違っている＝特許庁に登録されている内容が間違っている」ということなので、登録内容を修正する手続は可能です。ただし、修正後に特許証は再発行されませんし、後でご説明するQ４の手続で再交付請求をしても、修正後の内容での特許証は発行されません。

Q２．特許権者や住所が変わったら？

Q１の回答と同じで、登録内容を変更することはできますが、変更後の内容での特許証は発行されません。

Q３．特許権者が複数の場合は？

日本の特許証は、特許権が登録された時の特許権者の数だけ発行されます。登録後の権利移転等により特許権者が増えたとしても、追加で発行はされません。

Q４．特許証は再発行できる？

特許証は、下記の理由の場合のみ再交付してもらうことができます（有料）。再交付は紙のみです（電子データの再交付不可）。

• 紛失した場合
• 汚した場合
• 破損した場合

なお、再交付請求は特許権者または特許権者の代理人のみが手続することができます。

Q５．電子ファイルでダウンロードできないの？

2022年３月時点では、特許証を直接電子データで入手することはできません。世界的には電子提供に切り替えている国も増えていますので、将来的には日本の特許証も電子ファイルで受け取れるようになる「かも」しれません。
※2024年4月追記：2024年4月1日より特許証／登録証の電子発行が始まりました。